まつり堂模型店

弱小小売店にガンプラ新製品が5個しか入らないのはしかたない

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弱小小売店にガンプラ新製品が5個しか入らないのはしかたない

弱小小売店にガンプラ新製品が5個しか入らないのはしかたない

2025/08/09

弱小小売店にガンプラ新製品が5個しか入らないのはしかたない

まつり堂模型店(山口県・下関市)のような、地方の新規開店弱小模型小売店には、ガンプラの新製品は良くても5個程度しか入荷しません。最悪1個しか入荷しないことも・・・。

「ガンプラの入荷を楽しみにして下さっているお客様に申し訳ない」

とは思うものの、供給の仕組みと数字を追うと、5個前後は統計的に妥当という結論になります。ここでは、公開情報や業界傾向、推定モデルを組み合わせて考察してみます。

なお、以下はまつり堂模型店店長おびおの数字のお遊びですので、その点をご理解の上「お楽しみ」くださいね。

1) 生産量を根拠を持って推定する(初回ロット)

バンダイは初回ロットの正確な生産数を公式には公開していません。
唯一近い公開情報は、1980年代初期ブーム期に月産約400万個のガンプラを製造していたという歴史的記録(※初回ロットではなく総生産数)です。現在も初回ロットは非公開ですが、製造設備・市場規模・採算を踏まえると、HG/RE/EG級の一般流通新製品1品番で6万~10万個が現実的なレンジと考えられます。

推定根拠(下からの積み上げ)
・サイクル45秒
・稼働率70% → 約1,300ショット/日/金型 1キット=複数金型(例:8種)を1セット並列稼働 → 約1,300キット/日/セット
・2〜3セットを14〜21日稼働 → 約3万〜10万個が物理的に可能

話題作は10万超、通常作は6万台で調整 ここでは中央値 8万個 を採用。

2) 大手量販・ECの配分を推定

量販・EC(Amazonなど)の配分比率は公式数値はないものの、業界構造や問屋証言から全体の60〜70%が一般的。

理由
家電量販・玩具量販・大型書店・GMSなどは全国ネットワークと販売実績を持ち、初回ロットを安定消化できるため厚配分されやすい。
バンダイは販売実績や陳列面積に応じた出荷調整を行うと公言しており、特に話題作では70%以上が大手に集中する例もある。

このため本稿では中間値として 65% を採用。 計算:8万個 × 65% = 5.2万個が大手へ。
うち約4.2万個は全国約350店舗に平均120個ずつ配分、
残り1万個はEC・倉庫在庫へ。

3) 小売店向け配分

残り35%(=2.8万個)が問屋経由で小売へ。
ネット専業や有力店への厚配分を差し引くと、実質小売向けは約2万個。

4) 店舗数で割り算

全国でガンプラを常時扱う小売店を約3,500店と仮定。
2万個 ÷ 3,500店 ≒ 平均5.7個/店。

上位店舗に厚配分、下位店舗に薄配分があるため、中央値は5個前後となります。

5) 結論 〜小さなお店から、皆さんへ〜

まつり堂模型店のような弱小小売店に、新製品が5個しか届かないのは、数字で見ても自然な結果です。 でも、その限られた5個には、私たちが選び抜き、丁寧にお渡ししたいという気持ちが詰まっています。 大手のように山積みはできなくても、発売日を楽しみにしている常連さんの顔を思い浮かべながら、予約や取り置きの工夫をしています。

「たった5個」ではなく、「この5個をどんな形でお客様に届けられるか」が私たちの勝負所。 数の勝負では敵わないからこそ、小さな店ならではの情報や交流、そして模型作りの楽しさを一緒に味わっていただけるよう、今日も店を開けています。

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