まつり堂模型店

プラモデルの箱を店頭で開けて見る文化──その移り変わりと思い出

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プラモデルの箱を店頭で開けて見る文化──その移り変わりと思い出

プラモデルの箱を店頭で開けて見る文化──その移り変わりと思い出

2025/08/11

プラモデルの箱を店頭で開けて見る文化──その移り変わりと思い出

かつての“開封文化”:店長の子供時代

まつり堂模型店店長おびおが子供の頃、模型店の棚に並ぶプラモデルの箱は、まるで宝箱のような存在でした。店員さんに断る必要もなく、気になる箱を手に取っては、その場でパカッと開けて中を覗き込むことができたのです。

箱を開けた瞬間に香るプラスチックの匂い、整然と並ぶランナー、色とりどりのデカール、まだ触ったことのない新しいパーツ……それらすべてが、完成前の物語を想像させる最高のスパイスでした。時には中身を見て「これは作れそうだ」「これは難しそうだ」と子供ながらに判断していたのも良い思い出です。

現在の状況:開封不可が主流に

ところが今では、多くの模型店で箱を勝手に開けることはできません。ビニールでシュリンクされていたり、テープで封がされていたりと、中身を確認できない状態で販売されるのが当たり前になりました。

背景には、中身の部品の紛失や破損、デカールの折れや汚れなど、店側が抱えるリスクの増加があります。特に中古品やプレミアキットでは、開封歴の有無がそのまま商品の価値に直結するため、「sealed=未開封=安心」という考えが強くなったのです。

またネット通販の普及も一因です。通販では開封確認ができないため、店頭でも同じく「中身は開けない」スタイルが広まり、統一感を重視する店舗も増えました。

まつり堂模型店の対応

まつり堂模型店では、商品の多くを保護フィルムでパックしており、そのままでは中身をご覧いただけません。しかし、お客様からのリクエストがあれば、メイドのねろこさんがフィルムを丁寧に取り、中身を直接お見せします。これにより、未開封状態での保管による安心感と、実物を確認できる納得感の両方を両立しています。特に塗装済みパーツやデカールの状態、パーツ分割の雰囲気などは、実際に目で見て確かめると購入意欲が大きく変わります。

開封文化がなくなったのはいつ頃?

明確な時期は資料として残っていませんが、1990年代後半から2000年代初頭にかけて、中古市場やコレクター市場の拡大とともに「未開封の価値」が意識されるようになり、店舗側も封印販売を徹底する方向に傾きました。実際、当時の店主や常連の証言では「昔は再封できる簡易シーラーを使っていた」との話もあり、時代の流れで封を切る文化が静かに終息していったようです。

ネットで見る店側・客側の声

店側の言い分
部品紛失や破損を防ぎたい 開封済みは中古扱いと見なされ、価値が下がる 再梱包の手間やコストを減らすため

客側の言い分 パーツ欠品や破損がないか事前に確認したい 実物を見てから購入を決めたい 箱を開けてパーツやデカールを見ること自体が楽しみ

ある海外の模型フォーラムでも「買ったらすぐ開けて中身をチェックするのが楽しみの一部」という意見があり、開封行為そのものが趣味の一環であるとする声も根強いです。

まとめ

プラモデルの箱を開けてワクワクする――そんな文化は、時代の変化や市場環境の影響で徐々に姿を消しました。しかし、まつり堂模型店では「見たい」というお客様の気持ちを大切にし、ねろこさんによる開封対応でその楽しさを残しています。未開封の安心感と、中身を目で見て確かめる納得感。その両方を提供できるのが、当店ならではのこだわりです。

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