まつり堂模型店、3Dプリンター導入 ─ 模型屋の新しい道具箱
2025/10/12
まつり堂模型店、3Dプリンター導入 ─ 模型屋の新しい道具箱
まつり堂模型店では、このたび Bambu Lab P1S に AMS 2 PRO を追加した3Dプリンターシステムを導入しました。
目的は明確です。――「お客様の“こんなパーツがあったらいいのに”を形にするため」。
すでに試作を重ね、いくつかのオリジナル模型製作アイテムを店頭で販売開始しています。
■ 3Dプリンターが“特別な機械”だった時代は過ぎた
ひと昔前、3Dプリンターといえば研究所か、プロのモデラーの道具という印象が強かったものです。
しかし近年は性能の向上と価格の低下が進み、一般のホビーユーザーでも導入しやすい環境が整いました。
特に Bambu Lab シリーズの登場は、3Dプリンター界における“スマートフォン革命”のようなものでした。
P1Sは本体の組み立て不要で精度が高く、AMS 2 PRO を加えることで複数色・複数素材の自動切り替えも可能。機器設定やキャリブレーションが完全に自動化され、PC だけでなくスマホとの連携も容易、“造形そのものを楽しむ”段階から、“作品のために活用する”時代へと確実に移りつつあります。
■ 全国の模型店でも広がる「3Dプリントのある風景」
実は、3Dプリンターを導入する模型店はまだ少数派です。理由は、運用の手間と知識のハードル。素材の選定やデータ処理、メンテナンスなど、思いのほか「職人的な手間」が必要なのです。
しかし一方で、東京や大阪の一部の模型店では、すでにオリジナルパーツの製作やワークショップなどを展開しており、“3Dプリンター=新しいモデラー文化の中心”となりつつあります。
まつり堂模型店も、その流れを地方から支える一店舗として、「3Dプリントをもっと身近に」を目指しています。
完成品を販売するだけでなく、「どうやって作るの?」という会話が生まれる店でありたいと思っています。現在は、3Dプリンターをすでにお持ちのお客様にご指導を仰ぐばかりですが、将来的にはお店から情報や技術の発信ができればいいなぁ、と思っています。
■模型屋は、アイデアを現実にする場所へ
私が3Dプリンターを導入して最初に感じたのは、「発想の自由度が一気に広がる」ということでした。
既製品の延長ではなく、店としてゼロから何かを形にできる。
たとえば、展示用のベース、特殊サイズのスタンド、ちょっとした治具――
これまでは「こんなの市販していないな」で終わっていたものが、いまは、馬車馬のように 3Dプリンターと向き合って夜なべすれば現実になります。
つまり、3Dプリンターは“新しい工具”であり、“新しい筆”なのです。
デジタルの中で生まれた造形が、物理的に手に取れる――この瞬間の感動は、模型の本質そのものです。
■ これからのまつり堂模型店にご期待ください
今後は、まつり堂オリジナルブランド「Matsurielle」シリーズのアクセサリーや、
展示会用の専用パーツなど、3Dプリント技術を活かしたアイテムを続々展開していく予定です。
3Dプリンターを通して、お客様の「こんなの欲しい」を一緒に形にしていく。
そんな、これまでにない模型店のかたちを、下関から発信していきます。
📍まつり堂模型店
〒750-0001 山口県下関市幸町1-9
営業時間:9:00〜21:00(火曜定休)
📞 083-292-7306
✉️ info@matsurido.shop