サーフェイサー、ちゃんと使い分けてますか?
2025/06/06
──ラッカー系と水性、500と1000、その違いと選び方
プラモデルやガレージキットの仕上がりを左右する工程のひとつ、それが「サーフェイサー」です。
でも、いざ道具売り場に行くと――
「500? 1000? 何が違うの?」
「ラッカーと水性? どっちを選べばいいの?」
と、迷ってしまうことも多いのではないでしょうか。
今回は、サーフェイサーの種類と使い分けについて、模型初心者の方にもわかりやすく、そして少し模型通の方にも役立つよう、読み物形式でお届けします。
■ まず、「サーフェイサー」って何をするもの?
サーフェイサーとは、いわゆる「下地材」です。
塗料の前に吹きつけることで、以下のような効果があります。
・表面の細かなキズや段差を埋めてなめらかにする
・塗料の食いつきを良くする
・プラ地の色を均一にし、発色を良くする
・組み立て後の「合わせ目」「パテ処理」などの確認に使える
つまり、仕上がりを整えるための“準備の一手”が、サーフェイサーなんです。
■ 500と1000、その数字の意味と使い分け
サーフェイサーには、数字がついているタイプがあります。
よく見かけるのが「500」「1000」ですが、この数字は粒子の細かさ(=番手)を表しています。
◯ サーフェイサー500(粗目)
・粒子が粗く、粘度も高め
・表面の凹凸やキズ、パテ跡を埋めやすい
・ペーパーがけ前の目止めにも最適
・乾燥後はややザラつきあり
🧩 使いどき:
・合わせ目消し後の表面チェック
・ペーパーがけで表面を整える前
・ガレキやレジンの気泡埋めなど
◯ サーフェイサー1000(中目)
・粒子が細かく、塗面がなめらか
・塗装前の下地処理に最適
・樹脂・金属・レジンなど幅広い素材に使える
🎨 使いどき:
・塗装前の最終チェック
・プラ地の色ムラを抑える
・発色を整えるための下塗り
📌 ポイント:
粗く整えるなら500、
美しく仕上げるなら1000。
2段階で使い分けると、さらに仕上がりに差が出ます。
■ ラッカー系と水性、どう違う?
次に、「ラッカー系」と「水性」の違いです。
最近は環境や健康に配慮した水性サーフェイサーも増えてきました。
◯ ラッカー系サーフェイサー
・乾燥が速く、キズ埋め性能が高い
・食いつきがよく、定番中の定番
・有機溶剤を含むので換気とマスク必須
・上塗りはラッカー・エナメル・水性、どれでもOK
🚫注意:ラッカーは強力なので、ABSなど弱い素材には注意
◯ 水性サーフェイサー
・においが少なく、室内でも使いやすい
・有害性が低く、手軽に扱える
・定着力やキズ埋め力はラッカーにやや劣る
・上塗りも基本は水性推奨(重ね塗りの相性注意)
🧑🔬 おすすめ場面:
・換気の難しい室内での作業
・お子さまとの模型制作や、初心者の方の初挑戦
■ まつり堂模型店のオススメは・・・
たとえば――
「合わせ目処理して削ったガンプラの脚部」には、
まずサーフェイサー500を薄く吹いてキズチェック → 削って滑らかに → 最後にサーフェイサー1000で下地を整えて塗装へ。
あるいは、
「水性ホビー派」の方なら、水性サーフェイサー1000(ガイアやタミヤ)でプラの透けを抑え、筆塗り塗装に備える…そんな使い方もおすすめです。
■ でも、サーフェイサーは“絶対”じゃありません
ここまでサーフェイサーの使い分けについてご紹介してきましたが、忘れてはいけないことがひとつあります。
それは――サーフェイサーを使わなくても、模型はちゃんと作れるということです。
たしかに、使えば仕上がりはワンランク上がるかもしれません。
でも、「サーフェイサーを持っていないから」「においが気になるから」「そこまでこだわらなくても楽しめるから」、そんな理由で使わない選択も、まったく問題ありません。
大切なのは、自分のペースとスタイルで模型を楽しむこと。
サーフェイサーは、必要になったときに取り入れていけばいいのです。
“まずは作ってみたい”という気持ちが、何よりのスタートライン。
まつり堂模型店では、どんなスタイルのモデラーさんも歓迎しています。お気軽にご相談くださいね。
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まつり堂模型店
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