プラモデル製作の仕上がりを左右する ― 隙間埋めパテ活用術
2025/08/16
プラモデルを組み立てていると、必ずといっていいほど遭遇するのが「すき間」です。
パーツの合わせ目、ピンホール(小さな気泡)、欠けや段差――これらを放置すると塗装後に目立ち、完成度を大きく損ねてしまいます。そんな時に頼りになるのが「パテ」です。
なぜ隙間埋めが必要なのか
パーツ同士の接合面は、金型の精度や経年変化、組み立て時のわずかなズレなどで完全に密着しないことがあります。
塗装前にすき間を埋めて面をフラットにしておくことで、光の反射や陰影が自然になり、実物感のある仕上がりになります。
まつり堂模型店推奨 ― 隙間埋め用パテ2選
当店では、扱いやすく匂いも少ない水性アクリルパテ(一剤タイプ)をおすすめしています。硬化後の削りや塗装もスムーズで、室内作業に向いています。
シタデル「リキッド グリーン スタッフ」
特徴:低めの粘度で流動性があり、細く浅いすき間やピンホールに向く。水でなじませられ、筆や爪楊枝で隙間に流し込むように使える。
硬化後の状態:やや柔らかめで、盛り造形よりも表面処理・微調整向き。
得意な作業:モールド周辺の微細な隙間埋め、仕上げ前の最終調整。
特筆すべき利点:筆塗りできるため、入り組んだ場所や細部の隙間にもピンポイントで塗布可能。狙った箇所だけに薄く流し込むような使い方ができ、仕上げ時の精度を高められる。
グリーンスタッフワールド「グリーンパテ」
特徴:やや高めの粘度で盛りやすく、少し大きめの段差や欠けにも対応。直接チューブから盛りつけ、工具で形を整えられる。
硬化後の状態:リキッド グリーン スタッフよりも硬めに仕上がり、削りやヤスリがけに強い。
得意な作業:合わせ目消し、段差修正、小さな形状補修。
使い分けのポイント
細かい・浅い隙間やピンポイント作業 → 「リキッド グリーン スタッフ」
やや大きめ・深めの隙間や段差 → 「グリーンパテ」
一本だけ選ぶなら?
隙間埋め用にどちらか1本だけを選ぶなら、より汎用性が高いのはグリーンスタッフワールド「グリーンパテ」です。
理由は、浅い隙間からやや大きめの欠けまで幅広く対応でき、硬化後の強度と加工性も高いからです。
ただし、リキッド グリーン スタッフの「筆塗りできる便利さ」は非常に魅力的で、特に複雑なモールド周りや入り組んだ箇所の隙間処理では、他に代えがたい使いやすさがあります。
パテ作業のコツ
必要な箇所だけに塗る:不要な部分にまでパテを広げると、後の研磨が大変になります。
盛りすぎない:少し多めに盛る程度にして、硬化後に整形。
完全硬化を待つ:半乾きで削ると欠けや剥がれの原因になります。
サーフェイサーで確認:塗装前に段差や隙間が消えているかチェック。
隙間埋めは、完成後の見栄えを大きく左右する重要な工程です。
まつり堂模型店では、「リキッド グリーン スタッフ」と「グリーンパテ」を特に推奨しています。
1本だけ選ぶならグリーンパテが万能選手ですが、リキッド グリーン スタッフの筆塗りによる精密作業性も捨てがたい魅力。作る模型や作業スタイルに合わせて選んでいただければと思います。
「この隙間にはどちらが良い?」というご相談も大歓迎です。お気軽にお声がけください。
一手間かけた隙間処理で、作品の完成度は確実にアップします。パテを上手に使い分け、ワンランク上の仕上がりを目指しましょう。
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まつり堂模型店
住所 : 山口県下関市幸町1-9 永冨ビルⅡ101
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