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ドール初心者必見!サイズ表記と互換性の完全ガイド

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ドール初心者必見!サイズ表記と互換性の完全ガイド

ドール初心者必見!サイズ表記と互換性の完全ガイド

2025/08/17

ドールに興味を持って調べ始めると、最初に必ずぶつかる壁があります。それが「サイズ表記のわかりにくさ」です。

「1/3スケール」「DD」「SD」「50cmボディ」「オビツ60」……。似たような言葉が並んでいるのに、実際の大きさが微妙に違ったり、メーカーによって互換性がなかったりします。初心者の方にとっては、まるで暗号のように感じることでしょう。
 

今回は、代表的な三大メーカーであるボークス、アゾン、オビツ製作所を例にとり、それぞれのサイズ展開、互換性の有無、そしてヘッドとボディの接続方法まで、できる限り詳しく解説します。
 


ボークスのドールサイズと特徴


ボークスは「スーパードルフィー(SD)」と「ドルフィードリーム(DD)」という二大ブランドを展開しています。
 

・スーパードルフィー(SD)
 レジン製の球体関節人形で、芸術性の高さが特徴。サイズは幼SD(約26cm)、MSD(約40cm)、SD(約60cm)と展開されます。リアルな雰囲気の造形で、クラシカルなカスタムに向いています。
 

・ドルフィードリーム(DD)
 PVC製でアニメ的な顔立ちを持ち、可動範囲が広いドール。約60cmのサイズで統一され、キャラクタードール展開も盛ん。アニメ・ゲームファンに人気があります。


ボークス製品内でも、衣装は「幼SD」「MSD」「SD」と分かれており、サイズをまたいでの互換は難しいのが実情です。
 


アゾンのドールサイズと特徴


アゾンは「多彩なサイズ展開」が魅力です。


・ピュアニーモ(1/6スケール、約23〜27cm)
 リカちゃんやバービーに近い大きさで、着せ替え遊び向け。衣装バリエーションも豊富です。


・AZO2、50cmシリーズ(1/3スケール相当)
 約50cmで、ボークスのDDやSDより小柄。細身のプロポーションを持ち、華奢な衣装が似合います。


・1/12シリーズ(約15cm)
 ミニフィギュア感覚のサイズで、近年人気が拡大中。


アゾンの1/3サイズ(50cm級)はボークスの60cm級と近いながらも、肩幅や胴の長さが異なるため、衣装の互換性は限定的です。
 


オビツ製作所のドールサイズと特徴


オビツ製作所は、日本のドール界を支える老舗メーカーです。「オビツボディ」という交換用ボディを長年提供しており、他社ヘッドとの組み合わせによるカスタムが盛んです。


・オビツ11(約11cm)
 デフォルメキャラ風の超小型ボディ。ぬいぐるみの着せ替えやミニサイズカスタムで人気。


・オビツ27(1/6スケール、約27cm)
 アゾンのピュアニーモと並んで広く使われる定番ボディ。頭部や衣装の流用が多く、カスタム人口が多いサイズです。


・オビツ50(約50cm)
 アゾン50と互換性が高いボディ。ボークスDDより小柄ですが、扱いやすく「アゾンヘッド+オビツ50ボディ」といったカスタムが非常に盛んです。


・オビツ60(約60cm)
 かつては1/3サイズの定番でした。DDやSDに近い大きさですが、独自の体型バランスを持っています。現在は50cmボディに比べると流通が少なめですが、根強い人気があります。
 

オビツの強みは「頭部とボディを分離できる設計」で、他社ヘッドとの互換性を意識している点にあります。
 


三社の互換性について


・衣装
 ボークスの60cm級(DD・SD)は、アゾンやオビツの50cm級には丈や肩幅が合わないことが多いです。ただし、伸縮性のある服や小物は共用できる場合があります。特にオビツ50とアゾン50は体格が近いため、互換性が比較的高いです。


・ウィッグ
 頭囲のインチサイズ(例:8〜9インチ)で選ぶため、三社共通で使えます。ボークスDD用のウィッグをアゾン50に被せても問題なくフィットしました。


・靴
 足の形状が違うため注意が必要。DDの靴は大きめ、アゾン50は小さめ、オビツ50はその中間程度。実測や試着確認が望ましいです。


・ヘッドとボディ
 ボークスは独自ジョイントのため、基本的に他社ボディとの互換はありません。アゾンも独自規格ですが、オビツは「カスタム前提」の構造で、市販ジョイントを使えば他社ヘッドを装着可能です。特に「アゾンヘッド+オビツ50ボディ」は定番的な組み合わせです。
 


実際に試してみた互換性の例


当店で試した事例として、ボークスのDD用ウィッグをアゾン50に被せたところサイズはぴったりで、全く違和感なく使えました。

また、アゾンのニットワンピースをオビツ50に着せると綺麗にフィットし、同じ50cmサイズ同士の互換性を実感しました。

一方で、DD用の制服ジャケットをアゾン50に着せると肩幅が大きすぎ、袖も長く余ってしまいました。このように「柔らかい服は互換あり、仕立てのしっかりした衣装は非互換」と覚えておくと安心です。
 


初心者が気をつけるべきポイント


・「同じスケール=同じ大きさ」と思わないこと
 ボークスは60cm、アゾンとオビツは50cmが主流、と区別して覚えると混乱しにくいです。


・衣装はメーカー専用を基本に考えること
 互換は一部に限られるため、最初は純正を選ぶのがおすすめです。


・ウィッグは安心して流用可能
 頭囲サイズで選べば三社共通で使用できます。実際にDD用をアゾンに流用できた事例があります。


・ヘッドとボディの互換はオビツが最も柔軟
 オビツ製作所のボディはカスタムを意識した設計のため、他社ヘッドとの互換性が高いです。
 

 可能な組み合わせとしては、アゾン50ヘッドをオビツ50ボディに装着するのは自然で違和感なく、衣装のサイズも合いやすいため初心者にも扱いやすいです。また、ボークスDDヘッドをオビツ50ボディに載せることも、市販のジョイントを介せば可能で、60cm級のDDより少し小柄なイメージで楽しめます。
 

 さらに、オビツ60ボディにボークスDDやSDのヘッドを装着する例も存在し、身長やシルエット的に大きな違和感はありません。この場合もジョイント変換が必要ですが、DD・SD用衣装の多くを流用できるため利便性は高いです。
 

 サイズの関係でまとめると、50cm級同士(アゾン50+オビツ50)は高い互換性60cm級同士(オビツ60+ボークスDD/SD)は工夫次第で互換可能、というのが基本です。
 


まとめ


ドールのサイズ表記は、一見シンプルに見えて実は奥が深く、メーカーごとに基準が異なるため初心者には非常に分かりにくいものです。


・ボークスはSD・DDを中心に60cm級。

・アゾンは50cm級を中心に展開し、1/6サイズのピュアニーモも人気。

・オビツは11cmから60cmまで幅広く、特に50cmボディはアゾンとの互換性が高く、DDヘッドを載せることも可能です。


「衣装は基本的に専用を」「ウィッグは共通で使える」「ヘッドとボディの互換はオビツが最も柔軟で、50cm同士は高い互換性、60cm同士は工夫次第」と覚えておけば、大きな失敗は避けられるでしょう。
 


入門向け提案


初心者の方がまず挑戦しやすいのは、アゾン50ヘッド+オビツ50ボディの組み合わせです。体型やサイズが近く、衣装の互換性も高いため安心して楽しめます。次のステップとして、ボークスDDヘッドをオビツ50に載せることで「少し小柄なDD」を楽しむこともできます。さらにステージアップを考えるなら、オビツ60ボディ+ボークスSDヘッドというクラシカルな組み合わせもおすすめです。
 


✂️ まつり堂模型店では、ボークス、アゾン、オビツ各社のドールに関する衣装・パーツのご相談を承っています。実際に試した互換性の事例も踏まえてアドバイス可能ですので、初心者の方も安心してお尋ねください。なお、ボークス商品は取り扱っておりませんのでご了承ください。

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