タミヤ精密ノコギリ徹底解説 ― モデラーズナイフで広がる工作の可能性

模型製作をしていると、ナイフだけでは難しい切断作業に出会うことがあります。例えば、厚みのあるパーツを切り離したいとき、改造のためにプラ板をカットしたいとき、カーモデルの窓枠を抜きたいときなどです。そんな場面で活躍するのが、タミヤの「精密ノコギリ」シリーズです。
 

このシリーズは、いずれも タミヤ モデラーズナイフ（Item 74040）の持ち手に装着して使用することを前提とした工具です。普段ナイフを握る感覚で作業できるため扱いやすく、しかもノコギリの切断力を発揮できるのが魅力です。

ここでは、ラインナップされている 74094 精密ノコギリ、74097 精密ノコギリII、74105 精密ノコギリIII の3種類について、それぞれの特徴と使い分けを解説します。
 

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74094 精密ノコギリ ― 基本の一本

シリーズの最初に登場した基本モデルで、直線的な刃が2種類（細かい目と粗めの目）セットされています。プラモデルの改造やランナーの切断、木材やレジンの加工まで、幅広く対応できる万能タイプです。
 

モデラーズナイフに取り付ければ、ナイフと同じ感覚で持てるので安定して作業でき、切り口もきれいに仕上がります。まず最初に導入するなら、この74094が基本となるでしょう。
 

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74097 精密ノコギリII ― 曲線や細部に強い

74097は、複数の替刃形状を備えた発展型です。直線切りだけでなく、細身の刃やカーブを描ける刃が含まれており、より自由度の高い切断が可能です。
 

例えば、カーモデルの窓を切り抜いたり、キャラクターモデルの装甲をくり抜いたりといった「曲線を伴う加工」や「狭い部分での切断」に最適です。刃が薄いため、無理な力をかけず、軽いストロークで切り進めるのがコツです。
 

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74105 精密ノコギリIII ― より精密で薄い切断に

シリーズ最新の74105は、さらに薄くシャープな刃を備え、より繊細な切断に対応できるモデルです。薄板のプラ材や細部の切り出し、複雑なパーツの切断など、工作精度を高めたい場面で活躍します。
 

刃のしなやかさを活かして、繊細に切り進めれば、切断面の仕上がりが非常にきれいになり、後処理のヤスリがけも最小限で済みます。
 

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3種類の使い分け

・74094 精密ノコギリ … 万能タイプ。まず最初に揃えるべき基本工具。

・74097 精密ノコギリII … 曲線や狭い場所の切断に強い。改造派におすすめ。

・74105 精密ノコギリIII … より薄い刃で、繊細な加工や精密な切断に特化。仕上がり重視の作業に最適。
 

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ジャンル別・おすすめの使い方

精密ノコギリはジャンルごとに「ここで使うと便利！」という場面があります。実際の模型製作に即して紹介します。
 

ガンプラ

改造派モデラーにとって、精密ノコギリは必需品です。肩や腰の部分を切り離して位置を変更する「関節移植」や、外装の一部をカットしてディテールアップする際に活躍します。74097や74105の薄刃を使えば、切断面がきれいに仕上がり、後の整形作業もスムーズです。
 

カーモデル

窓枠の切り抜き、ボンネットの開閉加工、バンパーやエアロパーツの切り離しといった改造に便利です。特に74097は曲線刃を活かして、カーボディの複雑なラインに沿った切断に強みを発揮します。
 

AFV（戦車・装甲車）

AFVでは車体の一部を切り詰めてディオラマ用に加工したり、追加装甲や改造パーツを組み込む際の下準備として重宝します。厚みのあるパーツには74094、精密に切り出したい小物部分には74105、といった使い分けがおすすめです。
 

飛行機・艦船

翼を切り詰めて収納状態を再現したり、艦船の甲板に穴を開けてディテールアップパーツを組み込む際に便利です。大きな部品は74094、精密な加工には74105を選ぶと効率的です。
 

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まとめ

タミヤの精密ノコギリは、3種類すべてがモデラーズナイフに装着できる互換性を持ち、工作の幅を飛躍的に広げてくれます。ナイフでは切りづらいパーツを安全かつ正確に切断できるため、改造やディテールアップに挑戦するモデラーにとって心強い味方です。
 

「まずは74094から始め、必要に応じて74097や74105を追加する」という流れで揃えていけば、どんなジャンルの模型にも対応できる体制が整います。自分の製作スタイルに合わせて選び、ぜひ模型工作の可能性を広げてみてください。