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日本海軍海防艦とは何か?

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日本海軍海防艦占守の変化で追う、日本近海の戦況変化

日本海軍海防艦占守の変化で追う、日本近海の戦況変化

2025/12/13

まつり堂模型店 店長のおびおです。
X のタイムラインをぼんやりと眺めていると、今日(12月13日)は「海防艦 占守(しむしゅ)」の進水した日だという話題が流れてきました。
「占守は定番商品で店頭にあるぞ!!」
ということで・・・自分自身も「占守」についての知識は頭の中になかったので、Wikipedia の記述を中心に調べてみました。

 



■ 日本海軍海防艦とは何をする船だったのか


日本海軍の海防艦を一言で言えば、「輸送船団を守るための護衛専門艦」です。戦艦や空母のように、敵艦隊と正面から撃ち合うための船ではありません。

彼女らの仕事は極めて地味で、

・商船や輸送船に随伴する
・敵潜水艦を警戒し、発見すれば爆雷で攻撃する
・機雷の危険がある海域を監視する

といった、いわば戦争を裏側から支える役割でした。
 

日本は資源の多くを海外に依存していました。石油、鉱物、食料――それらを船で運ばなければ戦争は続けられません。しかし太平洋戦争が進むにつれ、アメリカ潜水艦による通商破壊は激化し、輸送船は次々と沈められていきます。
 


■ 海防艦「占守」という艦


占守は、日本海軍が本格的に建造した海防艦の最初期にあたる艦で、いわゆる「占守型海防艦」のネームシップです。
 

1939年に進水し、1940年に就役。この時点では、まだ海防艦という艦種自体が模索段階であり、設計思想には駆逐艦の名残が色濃く残っています。
 

そのため占守は、
・船体がやや大きく
・シルエットが「軍艦らしい」
・後期の簡易量産型海防艦よりも構造が複雑

という特徴を持っています。
 

就役当初の占守は、対潜装備も対空装備も控えめで、「まだ平時の延長線上」にある姿でした。しかし戦争が進むにつれ、情勢は大きく変わっていきます。
 


■ 1944年、武装が増えていく占守


1944年頃になると、日本近海はもはや安全ではなくなります。敵潜水艦、敵航空機の脅威が日常となり、占守もまた、生き残るため、守り抜くために姿を変えていきました。
 

・対空機銃の増設
・爆雷搭載数の増加
・対潜戦重視の装備配置
 

結果として、同じ「占守」でありながら、就役時(1940年)と1944年では、まるで別の艦のような姿になります。この「時代による姿の変化」は、模型として占守を作る最大の面白さだと、私は思っています。
 


■ ピットロードの占守キットが素晴らしい理由


ここで登場するのが、ピットロード 1/700 海防艦 占守のキットです。このキットの何がすごいかというと、1箱で占守が2隻分入っているという点です。
 

しかも、

・1隻は 就役時(1940年)の姿
・もう1隻は 1944年の対空・対潜装備増強時の姿

という、非常においしい内容になっています。
 

同じ艦名、同じ船体なのに、並べると「時代の違い」が一目でわかる。これは、艦船模型ならではの醍醐味です。
 

パーツ構成も素直で、
・考証を楽しみたい人
・サクッと組んで2隻並べたい人

どちらにも応えてくれる、非常に良心的なキットだと思います。
 


■ 今、占守を作るということ


占守は、有名艦ではありません。派手な戦果があるわけでもありません。
しかし、

・輸送を守るために
・地味で危険な任務に就き
・最後まで現場に立ち続けた艦

です。
 

模型として占守を作ることは、戦艦や空母とは違う角度から、戦争の現実を立体で考えることでもあります。就役時の穏やかな姿と、1944年の必死に武装を増した姿。その2隻を机の上に並べるだけで、多くのことを語ってくれる艦だと思います。
 


まつり堂模型店では、こうした「語れる艦」「考えながら作れる艦」の魅力も、大切にしていきたいと考えています。
 

もしまだ占守を作ったことがない方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、このピットロードのキットを店頭で手に取ってみてください。きっと、作り終えたあと、少しだけ海防艦を見る目が変わるはずです。

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