ガンダム前夜の大河原邦男──『合身戦隊メカンダーロボ』を再発見する
2026/02/01
店長おびおが 12歳だった 1977年。
『ヤッターマン』や『ボルテスV』の陰に隠れて、さほどヒットしなかったロボットアニメがありました。
『身戦隊メカンダーロボ』
この作品を語るうえで欠かせないのが、メカニックデザインが「大河原邦男」氏だという点です。
大河原邦男氏といえば言わずと知れた『機動戦士ガンダム』のメカニックデザイン。
「機動戦士ガンダム」が放映されたのが年後の 1979年でした。この作品によって、『鉄腕アトム』を多かれ少なかれ下敷きにしていた日本のロボットアニメ史は大きく動き出したと思います。
この時間軸を並べてみると、メカンダーロボはまさに「ガンダム前夜」と呼ぶにふさわしい位置にある作品だと言えると思います。
スーパーロボットの文脈に立つメカンダーロボ
メカンダーロボは、いわゆる1970年代スーパーロボット作品の系譜に属します。
巨大な体躯、強調された胸部、丸みのある装甲、そして必殺技を前提とした武装構成。これらはマジンガーZ以降の王道デザインそのものです。
しかし、よく観察すると、そこには単なるヒーローロボットでは終わらない「違和感」があります。
胴体や脚部の理にかなった分割線、関節位置の説得力、いかにも安定して自立できそうな形状の足のすね、腕部や脚部のボリューム配分――これらは、のちの“リアルロボット”へとつながる思考の芽が、すでに含まれているように見えるのです。
「合身」という発想とメカニカルな説得力
タイトルにもある「合身」は、複数メカの合体を意味します。店長おびおの記憶にはほぼないので、Wikipedia に頼ると・・・「合身戦隊の名前はコクピットとなるメカンダー・マックスが、3機合体の飛行メカである事による。メカンダー・マックスが合体しない限り、動力源の原子炉は作動しないが現場に飛んでくることは出来る。」のだそうです。
・・・ちょっと映像として頭に思い浮かびません・・・💦
メカが合体するという要素は当時としては珍しくはないとはいえ、「大河原デザイン」の特徴でもありました。
単にカッコいいシルエットを作るのではなく、「それっぽく見える構造」を与える。
後のガンダムで確立される「人型兵器としての説得力」は、すでにこの時点で試行されていたと考えると、とても興味深いのです。
ガンダムとの連続性を見る
メカンダーロボとガンダムを直接比べると、もちろん方向性は大きく異なります。
メカンダーロボはヒーローであり、ガンダムは戦争兵器です。今でいう「装備品」です。
しかし、
肩・胸・腰の明確なブロック分け
脚部の重量感と接地性
顔まわりの「マスク+目」という整理された構成
これらを見ていくと、「ガンダム的文法」がまだ粗削りながら存在していることに気づきます。
メカンダーロボは、スーパーロボットの外見をまといながら、その内側でリアルロボットへの助走を始めていた存在だったのではないでしょうか。
今、キットとして向き合う意味
ところで、意外なことにまつり堂の軽天には「メカンダーロボ」の最新キットがあります。韓国アカデミー社から日本語パッケージとして発売されているキットですが(店頭価格 税込 6800円)、ガンプラのような情報量や実機(?)同様の可動を持つわけではありません。
ですが、そこにてんちょうおびおは 1970年代を感じるのです。
組み立て経験はありませんが、おそらく、組み立てながら形を追い、塗装で情報を足し、陰影を与えることで、
「これは1977年に、ガンダム以前に描かれた大河原メカなんだ」
という実感が、手の中からじわじわと立ち上がってくることでしょう。
ガンダムだけを知っていると見落としがちな、大河原邦男というデザイナーの“変化の途中”。
メカンダーロボは、その貴重な一断面を立体で味わえる存在なのです。
結びに
おそらく、メカンダーロボは、ガンダムの原型ではありません。
しかし、大河原邦男という、一人の存命天才メカデザイナーが、30歳の若さでデザインしたメカですので、ガンダムに至る「思考の過程」が確かに刻まれたロボットであるはずです。
大河原邦男氏自身が「メカンダーロボ」について、振り返って言及した記事は見つけることができませんでした。しかし、スーパーロボットの時代に生まれ、リアルロボット時代の入口に立っていた存在。
だからこそ今、あらためて作る価値があると思います。
メカンダーロボは――
ガンダム前夜の大河原邦男氏を知るための、最高の教材なのかもしれません。
----------------------------------------------------------------------
まつり堂模型店
住所 : 山口県下関市幸町1-9 永冨ビルⅡ101
電話番号 :
083-292-7306
FAX番号 :
083-292-7306
----------------------------------------------------------------------

